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桃山ハウス

静岡県の温暖な気候に期待し、別荘よりは積極的に利用することが想定される2拠点居住地の計画です。 敷地は、大きな山を切り開いたヘアピンカーブの道のちょうどカーブの部分に接しており、道自体にかなりの高低差があるため、道路境界沿いに高さの異なる擁壁が建ち、前の持ち主のものと思われる大きな岩が数十個と豊かな庭木が残置されていました。 なにも建てなくても、既に囲まれていて、豊かな庭もあるような状況だったので、屋根をかければ、建築としては十分であるように思われました。 そこで、屋根のかけ方を工夫しました。まず屋根が必要な範囲を考える。一方、屋根を支える柱は、屋根ではなく、下にどれくらいのサイズの場所が必要かという違う条件で配置します。そうすると、屋根の下だけでなく、時に屋根の外にも柱が出てくるが、梁を持ち出して、そのような柱も構造材としていつも通り利用します。そのようにつくられた空間は、内部と外部、屋根の下と屋根の外という境界があいまいで、あたらしくつくる建築だけでなく、もともとあった塀や庭もすべてひっくるめて建築だと言ってしまうような大らかさをもちます。

用途:週末住宅

主構造:RC造 一部鉄骨造

所在地:静岡県

竣工年月:2016.12

敷地面積:458.17㎡

建築面積:174.09㎡

延床面積:149.36㎡

撮影:鳥村鋼一

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